天地の声 令和七年八月
- Rev. Nobuharu Uzunoe
- 1 日前
- 読了時間: 5分
Vol. 25# 8

長年にわたりご購読いただいた中山亀太郎師の「運命を愛し運命を生かす」は、先月号をもって終了いたしました。次号からは、玉井光雄師による信心の話「かばん持ちのばあちゃん」をお届けいたします。皆さまの信心生活のお役に立てれば幸いです。
玉井光雄作「かばんもちのばあちゃん」より
神さまと共に生きていく
第一話: 本日、皆さまと共にいただきたいと思っております金光大神の教えは、私がとても大切にしているものの一つです。
「来世までも持っていくことができ、子孫にも残るものは神徳である。神徳は、信心すれば誰でもいただくことができる。尽きるということがない。」
皆さまもよくご存じの教えだと思います。私はこの教えが本当に好きです。教えに好き嫌いがあるのはおかしいかもしれませんが、好きなものは仕方がありません。
この教えに触れると、教祖様の時代、お結界で教祖様と参拝者がやりとりをしている光景が浮かんできます。ただの姿だけではなく、そのときの声まで聞こえてくるような、生き生きとした教えです。
おそらく教祖様の時代、参拝に訪れた方々がこんな話をされたのではないでしょうか。
「金光様、どれだけご神徳をいただいても、どれだけ信心が尊いと申しましても、この世で築いた財産や宝物は、あの世には持っていけません。これはいくら神さまにお願いしても難しいでしょう。」
それに対して、教祖様はこうおっしゃったのです。
「あなたはそう言うけれど、違うのです。信心すれば、叶わないことはないのです。あの世までも持っていけるものがあるのです。しかも、自分だけでなく子孫にも残すことができる。それが信心によって得られる“神徳”というものです。」
それを聞いた参拝者は驚いて、「そんなものがあるのですか?それは一体どんなものですか?」と尋ねると、教祖様は「それは“神徳”というものです」とお答えになったそうです。
皆さん、私たちも「神徳」と聞くと、難しそうに感じてしまいます。参拝者も、「神徳とは、私たちのような信心ではなかなかいただけないのではないですか」と言ったかもしれません。
しかし、教祖様はおっしゃいました。
「いや、神徳は信心すれば誰でもいただけるものなのです。」
そして、こう続けました。
「そんなに良いものなら、早くいただかないと無くなってしまうのではないですか」と言うと、
「いいえ、尽きることはないのです」と。
これが教えとして伝えられているのです。
これは本当に明確でわかりやすい教えです。
「来世までも持っていくことができ、子孫にも残るものは神徳である。神徳は信心すれば誰でもいただける。尽きることがない。」
このようにはっきりと教えてくださっています。教祖様の教えはもともと明快なものが多いですが、その中でも特に明瞭な教えだと思います。
「神徳」という言葉が難しく聞こえるかもしれませんが、実はそんなに難しいものではないのです。
私はこの教えを、解説しようとは思いません。ただ一つ、皆さんに誤解していただきたくないのは、来世まで持っていけ、子孫にも残せるものは「おかげ」ではなく「神徳」であるということです。「おかげ」と「神徳」は違います。
私たちは、「おかげをいただきました」とよく言います。そして「立派な信心ですね」と話が通じた気になってしまう。それでは本質を見誤ってしまいます。
「おかげ」は受け取りやすいものです。しかし、それをそのままにしておくと、まるで神さまが貼ってくださったものがはがれてしまうように、消えてしまいます。
一方、「神徳」はそうはいきません。自分の身に染みついていくものです。だからこそ、来世にも持っていけるし、子孫にも残すことができるのです。
信心は「おかげ」をいただくためだけのものではありません。「おかげ」をいただいたなら、その「ありがたい」という気持ちを自分の心にしっかりと持ち、その喜びをもとにした生活をしていくことが大切です。
「おかげ」を神徳に育てていく、これが大切なのです。
ありがたいと思ったその心を大切にし、それに沿った日々の生活や家業に励む。そうすることで、「おかげ」が神徳へと変化していきます。正確には、成長していくのです。そして神徳は心や体に染み込み、自分自身や家庭、仕事を通じてさまざまな働きとして現れてくるのです。
ただ「おかげをいただいた」と喜ぶだけでは、いずれその「おかげ」は忘れ去られてしまいます。そして、過去の思い出話や自慢話になるだけです。それでは信心がもったいないのです。
だからこそ、今日の教えはこう申しています。
「おかげをいただいたその喜びをもとに、そこから本当の信心に励み、神徳を自分の身につけていきなさい。」
「神徳」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、大切なのは、自分の今の信心でしっかりと感謝の心を持ち、なぜこの「おかげ」をいただいたのかを考え、その気づきをもとに日々を生きることです。
そうすれば、それが神徳となるのです。何も雲の上のような話ではありません。自分の信心生活を通じて、「神徳」が身につき、そこから神さまのお心が表れてくる。そしてやがて、それが本当の神徳へと育っていくのです。
この信心を、私たちはさせていただかねばならないと思います。
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金光教ガーデナ教会、ロスアンゼルス教会からのお知らせ
朝参りと信徒会会議
8月3日午前9時から朝の礼拝を仕えられます。ご祈念のあと教会内外の清掃。ガーデナ教会の信徒会会議を開催いたします。 興味のある方はぜひご参加ください。
八月の月例祭
8月月例祭は8月10日午前10時より執り行われます。
GCWC 勉強会
GCWCは8月17日日曜日の午前10時から午後2時まで勉強を開催する。 ご伝記金光大神勉強会が行われます。
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