Vol. 23 # 11
金光教ガーデナ教会設立70年と140年教祖金光大神
金光教ガーデナ教会は、後藤勲先生ご夫妻の熱烈な信心で、この地に金光大神取次をいだだき人が助かることを実行され、ここに七十年を迎えることが出来ました。渡米当時の後藤先生ご夫妻は、香取敏次教会長のもと、金光教ロスアンゼルス教会で熱心にお参りされておられました。ところが教会長ご夫人が肺病で亡くなられ、続いて香取先生ご自身もまた肺を侵され遂に日本に帰られてしまいました。リーダーを無くした教会は、徐々にお広前が寂しくなってきました。熱心に信心して皆から慕われていた後藤先生は、信者さんからの強
い要望とサンフランシスコ教会の福田美亮先生から、取次ぎのご用をするよう強く願われれました。後藤先生は、本郷教会からのご深淵に深く思いをいたされた結果、家業である百姓を止め、教師ではありませんでしたが後継者の先生が来られるまでという条件で、1935年3月10日、香取敏次先生のあと受け継がれ、ロスアンゼルス教会で取次に専念されました。
ご用の始めの頃は5,6人のお参りだったのが、後には40、50人の方々が参られるようになり、広前が手狭になり収容し切れなくなりました。そこで皆で話し合いをし、会堂を新築することになり、1938年七月教会建築が始まり、同年12月19日に新築落成式が仕えられました。(現教会広前)
その後、後藤先生は1940年の春、Tennessee St. Sawtelleで新しく信心集会を始めました。教師の資格がない後藤先生は、その年本部の修徳殿に入殿され、金光教教師輔名を頂かれました。帰米後先生は1941年3月25日 Coter Ave. Sawtelle に布教所を開設されましたが、その年の12月第二次世界大戦がはじまり、先生はFBIに連れされらキャンプに収容されました。
終戦後ロスアンゼルスに戻られた先生ご夫妻は、1953年三月六日Arlington Ave. に金光教西ロスアンゼルス教会を設立され、教会としていよいよ先生のご布教が始まりました。七年後、地理的に近かったハリウッドに因んで金光教ハリウッド教会と改名されました。 その当時日系の人々は人種的偏見、貧富の壁に突き当たり、苦難の日系人の生活がありました
が、先生は人々が教会にお参りする度に、熱い信心で豊かな情操され、皆の心の支えになり段々とおかげを蒙るようになりました。後藤先生は信者に実意丁寧に手を取り、熱心に教祖の教えを解かれ、病気に苦しむ信者には遠近を問わず見舞い、一心に回復の祈念を込められておられました。 ところがアーリントン近辺は治安が悪くなり、参拝者の安否を考慮され、教会をガーデナの地に移転することになりました。1977年6月5日には教会の新築落成を仕え、金光教ガーデナ教会として新たに布教が始まったのです。
ガーデナの地に移転してきた当時は、多くの子供や孫たちが親と一緒に参拝され、サンデースクールが発足し、教会は大変盛んで賑やかでした。
後藤先生ご夫妻亡き後、武田史郎先生が後をお受けになり、十年間懸命にご用に打ち込まれました。武田史郎先生亡き後は、武田貞子先生が後をお受けになられ、暗中模索ながら、両親である、初代教会長後藤勲先生ご夫妻のみ霊様にお縋りしながら、実意丁寧にご用に専念されておられました。2001年にご用のお手伝いにポートランド教会から来た埋ノ江信治師が移転してきました。その後武田貞子先生はご用を全うされ、その後を埋ノ江信治師が受け、今日70年のお年をお向かえしました。
70年の記念祭は、今日までの初代教会長ご夫妻をはじめ、歴代教会長並びにご信徒の方々ご功労あってのことと、心より篤く感謝し御礼を申し上げます。この70年を土台として、これからどのようなおかげを蒙らねばならないかを考えさせられます。奇しくも今年は教祖金光大神さまが真の神になられて140年。そして後藤先生ご夫妻が教会を設立されて70年です。後藤勲先生は金光大神さまの取次ぎをいただかれつつ、人が助かることを信心の糧とされ、人の難儀を神に取次ぎ、神の願いを人に取次ぐはたらきを実行されてこられました。
去る10月1、8、10日本部広前にて教祖140年生神金光大神大祭が麗しく仕えられました。生神金光大神大祭は、教祖金光大神様の御徳を称え、永世生き通しの金光大神取次によって天地金乃神のはたらきが現れることにお礼を申し上げ、更にこのアメリカの地に受け現していくことを祈願する祭典です。 我々教祖様のご縁につながる信奉者は、140年前の金
光大神さまと天地金乃神様の思いに心を寄せ、ここに一層お礼と喜びを土台にした信心生活を進めてまいりたいと存じます。全信奉者の皆さまと共にこの尊き意義あるご祭典をいただき、生神金光大神さまの取次と天地金乃神様に喜んで頂ける大みかげを蒙って参りましょう。ここで教祖さまが亡くなって140年の意味がもう一つあることを皆さんに知ってもらいたいので以下に記します。教祖さまが身を隠されて今年で140年になります。教祖さまが亡くなられたことを強調するのではなく、形がなくなって真の神になり、生神金光大神の取次が永世にはたらき、その取次で神のはたらきが、人の上に永遠に現れるようになったことの意味があるのです。教祖金光大神は直信たちに次のように語っておられます。
島村八太郎「生神金光大神といっても、今までは形があったから暑さ寒さも感じたが、これからは形を去って真の神になるから、一目にすべての者を見守ることが出来る」と語っておられます。
福嶋儀兵衛「月も雲に隠れることがあろう。隠れても月は雲の上にある。この方とて生身であるから、やがては身を隠す時が来る。形が亡くなっても、どこへ行くのでもない。金光大神は永世生き通しである。形のあるなしに心を迷わさず、真一心の信心を立てぬけ」
金光大神は、体があれば思うように人を助けることが出来ない。死んで真の神になり、自由に人を助けることが出来る。来てくれという所に行って助けてやると、死後永世生き通しで、一層取次の神としてのはたらきを現すことを願っておられました。
金光大神さまは取次に専念されてからから段々と神様がら信用され、天地金乃神より神と称えられたご神伝を紹介します。
1 神に取り立てる:「金光大権現(金光大神以前の神号)の威徳をもって、神も助かるようになった。 人間の難儀がなくなり安心できる道を教えて、いよいよ今年までで神の頼み始めから十一年になる。 金光大権現、これからは神として取り立ててやる。三神、すなわち天地の神(天地金乃神)の威徳が現れだした。かたじけないことである。 金光大権現、神が一礼を申す。以後のために」
2 天地のしんと同根:「天地金乃神、金光大神、当年で十三年になる。そのほう、辛抱いたし、信心の徳をもって天地のしんと同根である」。 要するに金光大神の信心は天地のしんと同じであると称えられた。(天地のしんとは道理と同じ意味)
3 神の差し向け:「天地金乃神と申すことは天地の間に氏子おっておかげを知らず、神仏の宮寺社、氏子の家宅、みな金神の地所、そのわけ知らず、方角日柄ばかり見て無礼いたし、前々の巡りあわせで難を受け。氏子、信心いたしておかげ受け。今般、天地金乃神より生神金光大神差し向け、願う氏子におかげを授け、理解申して聞かせ、末々まで繁盛いたすこと、氏子ありての神、神ありての氏子、上下立つようにいたし候」とされた。神は、天地の道理から外れ、難儀をしている世と人々を救済するために、生神金光大神を差し向け、神と人とがあいよかけよで立ち行く世界を実現したいとの神願を、明確に示した。
4 天地金乃神と同様:「金光大神は、天地金乃神と同様である」と仰せられた。金光大神が「恐れ入ります」と申し上げると、神は重ねて、「恐れることはない。金光大神が出来たからこそ、人が助かることになった。天地金乃神は、人々の目がつぶれても、病気でも、治すことが出来ない。金光大神は、人々やその家族、鳥類、畜類までの病気や、身の上のこと、なんでも願い事をかなえてやる」と仰せになり、金光大神がいよいよ神と同様のはたらきを現すようになったことを称えられた。
5 身代わりと真の神:金光大神が姿を隠される十九日前に「人民のため、大願氏子助けるため、身代わりに神がさせる。金光大神ひれいのため」と神よりお知らせがあった。 金光大神の死を不安がる人々に対して、神は、金光大神取次のはたらきは死後も永世生き通しであり、金光大神の取次を通した天地金乃神のはたらきが永遠にはたらくことを約束されたのである。 教祖金光大神は、「身を隠さなければ神にはなれない」、「形を去って真の神になる」、「神と拝まれるようになっては、人目に見えるようではいけない」と語っているように、死を迎えた後も肉体の制約を超えて、信心する人たちのために、天地金乃神のはたらきを現わし続けようと願うのであった。 身代わりとは、神に身を代えるという意味で、真の神になることである。生神金光大神の取次が永世生き通しにはたらいていくため、そして神のはたらきが永遠に出現するための、神のはからいだったのです。
金光大神の取次は、神と人とが共に生き、神と人とが、あいよかけよで共に助かり立ち行く道を世に現わすことであり、それを140年前に約束されたのです。
天地金乃神様は「願うことは、何事もかなわないということはない。金光大神の手続きをもって願え。何事もおかげがいただける」【理解II塩田茂八】と教え、私たちに必ず助かることを約束された。さらに、金光大神は「いくら学問がある、よく理屈が分かっているといっても、神信心のことは、解っただけは役に立たない。わが心に食い込んで、ことに当たって実際に出てこなければ、神の徳はいただけない」【理解III陣求教語録】と教えた。これは金光大神の教えを知るだけではためだ。私たちの生活に実際に神を現わし、如何なる生活も信心でをもって生活せねばならぬと教えられている。金光大神の教えを頭で解っても、実際に生活現わさねばおかげは現れないと言い切っている。
140年と70年の意味を、金光大神の教えや天地金乃神の神伝をいただき鑑みると、私たち金光大神の信心する者は、すべての上に金光大神の手続き(金光大神の取次)をもって天地金乃神様のはたらきを現し、おかげを蒙り、受けたおかげを人に丁寧に伝えていかねばなりません。今ここに、初代後藤勲先生ご夫妻の信心のパッションをいただき、生神金光大神の手続きをもって、神のはたらきを現していこうではありませんか。
埋ノ江信治
金光教ガーデナ教会からのお知らせ
朝の礼拝・清掃・神道会集会
11月5日は午前9時から朝の礼拝が行われます。朝の礼拝後、教会内外の清掃を一緒に行い、心を磨きましょう。 昼食後は信徒会の会議が行われます。 どなたでもご参加いただけます。
140年教祖生神金光大神大祭及びに創立70周年記念式典
11月12日午前11時より、140年教祖生神金光大神大祭並びに金光教ガーデナ教会創立70周年記念式典が執り行われますのでぜひご参拝くださるようご案内申し上げます。
金光教ロサンゼルス教会からのお知らせ
140年教祖生神金光大神大祭及び露木大久アルフレッド師の一年祭を執り行います。関係ある方々はぜひご参拝くださるようご案内いたします。
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