天地の声 令和七年十二月
- Rev. Nobuharu Uzunoe
- 12 時間前
- 読了時間: 4分
Vol. 25# 12

玉井光雄作「かばんもちのばあちゃん」 - 入信 - 先月号より
取次とあいよかけよ
神は1859年十一月十五日、文治(金光大神)に「実意丁寧に神信心しているあなたが、世の中に多くの人が難儀している人々を神に取り次いでくれ。それによって人とのかかわりをもって助けることができる(人間あっての神、神あっての人間)。人は取次ぎによって神に心を向け、神と人とが互いにはたらき合い、(あいよかけよで立ち行)」と言われた。
平成元年の夏、私は東京から若者が新幹線でやって来るのを待っていました。この若者は大学を卒業して以来、司法試験を受け続けています。ご存じの通り、司法試験は一次、二次、三次とあり、日本で最も難しい試験と言われています。彼は一次と二次を受けるものの、二次で落ち続けているのです。
前の晩、彼の親から電話がかかってきました。「今年も息子が落ちてしまった。今、家族で相談している。『何度も繰り返しているが、年を取るし、もうダメなら方向転換した方が良いのではないか』と話している。しかし、方向転換してどこに進むか決まらない。息子が『岡山へ行く。先生に私の気持ちを伝え、決めてもらう』と言っている」とのことでした。私が「辞めろと言ったら本当に辞めるのか」と聞くと、彼は「辞めます」と答えました。
昼過ぎに、彼は汗びっしょりになってやって来ました。「先生、こういうことです。家族で話し合ったけれど決まらない。私もどうして良いかわからない。神様に願って、こうするというならそうします。私も決心します」と言いました。こちらに任されるのが一番困るのです。辞めると言ったら辞めるのですから。
彼は「先生の言う通りにします」と言いましたが、それが一番怖いのです。私は「お前は本当に私の言う通りにするのか」と問いました。彼はじっと考え、「未練があります」と答えました。この未練の言葉の中に、神様のお心を感じました。彼は、もう二、三年頑張ってみて、それでもダメなら方向転換しようと考えているのです。
私は神様にお願いし、「あなたが『もうひと踏ん張り元気を出して続けよ』と励ましているお心が、 この若者には分からず、未練が残っている」と伝えました。その後、若者に向かって「元気を出して続けなさい。ただし、条件を出す。続けて受けると言った以上は、通るまで続けよ」と言いました。彼は「分かりました。やります」と答えました。平成元年に約束しました。
平成二年に受験した際、彼は一次で落ちましたが、「続けます。先生と約束したから」と言いました。平成三年には、一次、二次、三次に合格しました。昨年の暮れに「先生、通りました」と嬉しそうに報告してくれました。
彼は、「落ちたときにどういうわけか『やれるぞ』という気持ちが湧き出てきた」と言い、「それがあるから今年通ったのだ」と話しました。私は「金光様の教えに『この方の道は傘一本で開くことができる』という教えがある」と伝え、彼にその傘一本の意味を説明しました。
彼は弁護士を志望しており、これからの生活ができるはずです。私は彼に「今まで何回目で合格したか」と尋ねると、小さな声で「十三回目です」と答えました。彼はこれからも修習生として実地の勉強を続け、四国の高松で修習することが決まりました。これも本当にありがたいことです。三代続いた私の信心の仲間として、彼の成長を見守っていきたいと思います。
次号へ続きます。
こころの練習帳 |
020 賞味期限の近いのもから買おう |
お店で陳列されている多くの食材。賞味期限を見て、新しいもから買っていませんか? 売れ残りはどんどん廃棄されて無駄になってしまいます。 神様のお恵みを無駄にしてはもったいないという気持ちで、すぐに食べるものであれば、賞味期限の近いのから買うことにしませんか? |
日めくり
10日。 木の元へ肥をやれば、枝ぶりまで栄える。
ご先祖や親を大切にすれば 繁盛させて下さる。
私たちのもとは親やご先祖様です。
元を大切にすれば、子、孫と未来に続く安心の道を歩ませてもらえます。
「ご先祖さまや親を 大切にしよう」
金光教ガーデナ教会、ロスアンゼルス教会からのお知らせ
月 例 祭
十二月の月例祭は来る第二日曜日十二月十四日十時より執り行われます。日にちを間違えないようにしましょう。
同日、祭典、昼食後、金光教ガーデナ教会、教規の承認投票が行われる。
餅つき大会
今年も餅つき大会がやってきました。大会は来る十二月二十一日午前八時から始まります。杵でもちを突く行事や、小餅や餡餅も作ります。子供さんやお孫さんを連れて是非参加してください。費用はもちろん教会から支給されるので無料です。お帰りのさいには少しですが、つきたてのお餅を持って帰れます。ランチは餡餅、海苔巻き餅、砂糖醤油餅、大根おろし餅など、餅を満喫しましょう。
越年感謝祭
12月28日(日曜日)午前十時から越年感謝祭を仕えさせていただきます。 越年感謝祭は、この一年間、頂いたおかげ改めて自覚し、そのことにお礼を申し上げ、知らずのご無礼、お粗末を詫び、改まりを申し上げるご祭典です。ご祈念後は教会の内外を清掃させていただきます。




コメント