Vol. 24# 2
中山亀太郎
入 信 - 先月号より
三か月の病院生活で、家財道具も、所帯道具も売りつくしてしまいました。 退院はしましたが、もう小倉での生活が出来なくなったので、島根県にいる親類を頼っていくことになりました。 旅費がないので、母は私を背負って、歩いて行くことにしましたが、おんぶするのに大変都合が悪かったのであります。肩にかける手がありません。帯でおんぶしようとしても、帯のひっかかる腕がありません。 わずかに残っている着替えを入れた、柳ごうりを腰に背負って、その上に私をすわらせて、私の身体と母の首とを結びつけ、片手に布袋を下げ、片手でこうもり傘を杖に付き、山坂を超えて真夏の長い旅をいたしました。これは母親なればこそ、出来たのだと思います。
叔母の家の世話になっているうちに、私は学齢に達しました。母は、私を何とかして学校に入れてやりたいと、考えるようになりました。 入院中、私はおとなしかったので、院長が回診に来られた時に、「坊やはおとなしいから、ごほうびを上げようね。何が良いい。お菓子かな、おもちゃにしようか。」と、やさしく問いかけてくださいました。わたしは、玩具もお菓子も欲しくなかったので、「先生、おててを返してちょうだい。おててがないと、学校へ行っても勉強が出来ないから。」また、近所の子供たちは、学校から帰ってきて遊んでくれるのですが、いつもきまったように、「亀ちゃんは、手がないから、学校へいけないね」と言います。これは、子供心の優しい同情の言葉ではありましたが、毎日聞かされる母としては耐えられない気持ちだったのであります。
私が七歳の時、小学校へ入るために、母は再び、柳こうりと私をおぶって中国山脈を越え、島根県から郷里である岡山県の中庄村に帰りました。 そのころ、なかしょうには帯江鉱山というのがありました。鉱山には女性ができる仕事もありますが、それらの仕事は安い給料しか頂けません。母は、それでは私たちの家族を養うことができませんので、母は男性に混じって、男性以上の荒仕事をして一家を養ってくれました。
母は私を学校へ入学させるために、学校へ頼みにまいりましたところ、その学校の校長先生は、「一本足の子供に何ができますか。他の子供の勉強の妨げになってはいけないから、お断りします」と言われました。村の有力な方々を通して、お願いしてみましたが、どうしても入れてもらえませんでした。
母は、「学校へ頼む前に、神さまにお願いしなければならなかった。これから、神さまにお願いして、たとえ、学校へ入れてもらえなくても、一人前に読み書きができる様にして頂かねばならない。」と、新しい希望を持ち、信心をするようになりました。 一日中、男性と同様に働き、疲れたからだを休めるいとまもなく、夕食もそこそこに四キロメートルあまりの道を歩いて金光さまの教会へお参するようになりました。雨の日も夜も風の夜も、一日も欠かさないで、二年間、日参が続いたのも、母親であったればこそできたのだと、思います。
つづく
朝参り並びに節分行事
二月四日は朝参りが午前九時より執行されます。ご祈念後、教会の内外の清掃を終えた後、節分の行事が行われます。小さいお子さんや、お孫さんを連れて是非参加してください。節分の由来や意味は下記に説明しています。節分行事のあとガーデナ教会の信徒会会議が行われます。興味ある方はご参加ください。
節 分
節分とは本来、「季節を分ける」つまり季節が移り変わる節日を指し、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日に、1年に4回あったものでした。ところが、日本では立春は1年のはじまりとして、とくに尊ばれたため、次第に節分といえば春の節分のみを指すようになっていったようです。
立春を1年のはじまりである新年と考えれば、節分は大晦日(おおみそか)にあたります。平安時代の宮中では、大晦日に陰陽師らによって旧年の厄や災難を祓い清める「追儺(ついなん)」の行事が行われていました。室町時代以降は豆をまいて悪鬼を追い出す行事へと発展し、民間にも定着していきました。
恵方巻は節分の日に食べられるユニークな巻き寿司です。寿司レストランなどで見る普通の巻き寿司よりも、長くて大きいものです。一般的に、7という数字が幸運を表すため、マグロや卵など7つの具材を使うと良いとされています。7名の七福神という神様がいることに由来してるんですよ!
恵方巻を食べるとき、福を呼ぶと言われる方角を向いて食べます。この方角は毎年変わりますが、2024年は東北東です。恵方巻を食べる間、目をつむってお願いごとをしてください。1巻を一気に止まらずに食べるんです!
二月の月例祭
二月の月例祭は二月十一日午前十時より執り行われます。祭典後昼食後、ご伝記金光大神の勉強会が十二時から一時までです。参加される方は必ず本を持参ください。
北米南カルフォルニア地区セミナー
南カルフォルニア州の地区セミナーが、二月二十四日土曜日、ガーデナ広前にて、午前十時から午後三時まで仕えられます。二月十八日までに申し込みください。会費は一人十ドルです。
テーマーは:毎日の信心生活よって神のはたらきと愛に目覚め、神と人との関係を子孫に確かに伝えよう。
ひな祭り~ひな人形のセットアップ~
3月3日のひな祭りは、特に10歳以下の女の子の健康と幸せを祝う行事です。2月25日(日)午前10時からは人形の設営が行われます。お子様やお孫様と一緒にぜひお越しください。 美しい伝統的な日本の人形のセットを展示します。
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