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天地の声 令和六年十月

Vol. 24# 10

中山亀太郎 - 仕合せな理由

精神と血液の相関関係に関する研究によると、血液がアルカリ性である場合、清浄で抵抗力が強く、健康な状態を保ちます。しかし、血液が酸性に傾くと、次第に健康が衰え、血液が濁っていくとされています。

血液が正常なアルカリ度を保つためには、精神が明るく、朗らかであることが不可欠です。怒りや不満を抱いたり、不安や焦燥感に駆られたりすると、血液は酸性に傾いてしまいます。そのため、真の健康を維持するには、健全な精神こそが重要であると言えるのではないでしょうか。

「食物は みな 人の命のために 天地の神の 作り与えたまうものぞ。」

「食物は わが心で 毒にも 薬にも なるものぞ。」

「何を 食うにも 飲むにも ありがたく いただく心を忘れなよ。」

これらの金光大神の教えは、真の健康への道を示してくださっているものです。

一滴の水にも天地の恵みに感謝し、一粒のご飯にも手を合わせていただくような食生活を心がけなければなりません。

夫は妻に感謝の気持ちを込めて手を合わせ、妻もまた夫に手を合わせ、夫婦が互いに敬い合う生活でありたいものです。

親が子どもを敬い、感謝しながら育ててこそ、子どもも親を敬うようになります。「この子を立派に育てて、将来は親孝行をしてもらおう」などと見返りを求める気持ちで育てると、親不孝な子どもに育つ可能性があります。親子が互いに敬い合う生活を心がけなければなりません。

お百姓さんは牛や馬にも手を合わせ、畑を敬いながら耕し、肥料にも感謝して施す心構えが大切です。

機械に対しても感謝の気持ちを込めて働く工員さんは、事故も少ないのではないでしょうか。

戦時中のことです。ある陸軍病院に、首に弾丸を受けて頚椎を損傷し、全身の運動神経が障害を起こして、手足がミイラのように痩せ細り、まるで骨に皮が張り付いているだけのような患者がいました。最初に診察した軍医は、「指先から徐々に壊疽が進行し、余命はせいぜい30日程度だ。覚悟を決めて死を受け入れなさい」と告げました。しかし、患者本人はこう言ったのです。「私は死にません。今の医学では助からないかもしれませんが、私が生きている間に医学は進歩します。その日が来るまで、私は絶対に死なないで生き続けます。」と。そして、驚くべき精神力で、その後3年間も生き抜いたのです。

私は、いろいろなお話を伺った後、その方のことを心に留め、帰宅してからもお祈りをさせていただいておりました。 それから3年後、傷痍軍人療養所で再びその方にお会いしました。私の顔を見ると、その方はにっこりと微笑まれました。その笑顔は、6年間寝たきりだったとは思えないほど、明るく晴れやかなものでした。

「先生から教えられて、私も段々仕合せを見つけ出せるようになりました。戦友たちは、毎日、手が痛いとか、足がしびれるとかで、ぶつぶつ不平を言ってますが、私には、手にも足にも神経が通っていないので痛くもかゆくもないから、助かります。ほんとうにありがたいことです。」と言われました。

三十日しか生きられないと言われたこの方が、六年間も生きられたということだけでも不思議と思われますが、その後お目にかかるたびに、ベッドから降りられるようになり、外に出ては日光浴ができる様になり、さらに、手が少しずつ動いて、蚊や蠅を追うことができるようになりました。

 私たちの心の中には、神様から授かった不思議な力が宿っています。不平や不満の心は、この力を抑え込んでしまいますが、どのような状況にあっても神様の御心に感謝し、心の目を開いて、心から「ありがたい」と感じられるときに、その不思議な力が現れ、おかげとして恵みを受けることができると信じます。

「祈りによって、御影のあるものも無いものも、結局は私の心の中にある。」 「神を信じて、御影があることは決して不思議なことではない。」 「信心して御影がないときこそ、これが本当に不思議なことである。」

このように、教祖金光大神は信心とおかげの関係を明確に教えてくださっています。ただ祈るだけでは、おかげがあるときとないときが存在しますが、信心を持つことで必ずおかげが得られるとおっしゃっています。そのため、この信心を深めるために、日々努力していくことが大切だと考えます。

これまで、多くの人が神さまに手を合わせ、お願いさえすればすぐにご利益が得られると考えていました。病気が治ったり、災難から救われたりすることも確かにおかげですが、それだけを追求し、そうしたことが信心の目的であるかのように思い込むと、知らず知らずのうちに神さまの御心から離れてしまいます。その結果、願いなのか欲なのかを混同し、神さまを利用してしまう人間になり、最終的には誤った批判を受けることになってしまうのです。

金光大神のおかげは、信心を通じて私の生命が生き生きとし、自分の生活が力強く輝かしいものになることであり、それによって助けられることだと考えています。何よりも、私は「ありがたい」という気持ちを理解してから、ますます健康を享受できるようになりましたので、これが第一の幸せであると信じています。


つづく

こころの練習帳

006 心臓の鼓動を数えてみよう

心を鎮め、胸に手を当てて鼓動を感じてみましょう。

胸の奥で一秒の休みもなく激しく動き続ける心臓の姿を想像しながら、一分間鼓動を

数え、次に電卓で「その数 X 60分 X 24時間 X 365日 X あなたの年齢=」と打ち込んでみ

ましょう。生きているって、すごいことですね。


金光教ガーデナ教会、ロスアンゼルス教会からのお知らせ


朝参りと信徒会会議

金光教ガーデナ教会は、十月六日(日)午前9時から早朝祈念を行います。ご祈念後には、教会の内外の清掃を行います。その後、昼食を挟んで信徒会の会議があります。どなたでもご参加いただけますので、興味のある方はぜひお越しください。


十月月例祭

金光教ガーデナ教会と金光教ロスアンゼルス教会は、十月十三日(日)午前十時から十月の月例祭と月霊祭を執り行われます。昼食後、ご伝記金光大神(英語)の勉強会をさせて頂きます。


GCWC 勉強会

GCWCは、十月十三日(日)午前10時から午後2時まで、「伝記金光大神」についての討論と質疑応答を行います。


西田美智子夫人追悼式

西田美智子夫人は8月8日に逝去されました。享年94歳。西田美智子夫人は長年ロサンゼルス教会の会員であり、夫とともに教会に多大な貢献をされました。葬儀は2024年10月12日(土)午前11時より金光教ガーデナ教会にて執り行われます。ご親しいご友人、お知り合い、関係者の皆様にはご参列いただきますようお願い申し上げます。


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